志村けん一座 第11回公演 志村魂「先づ健康」 2016年8月6日(土)

 

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優香さんも結婚してしまい、いよいよ志村さんの精神状態がマズいのではないかと思い、以前から気になっていた「志村魂」を鑑賞してきました。

 

1幕:1場『バカ殿様

今更バカ殿様を説明するのもバカらしいし面倒くさいので詳細は省きますが、一通り見たいものを見せてくれて満足でした。

 

1幕:2場 コントライブ

ひとみ婆さん、おサムライ、港の別れ、ボケ老人、いいよなおじさん、林間学校など盛りだくさんで、さらにお馴染みのヒゲダンスやスイカの早食いもコント中にねじ込まれており、とても楽しかったのですが、一方で上島竜平さんの顔の側面および正面を小道具のナップザックで何度も殴打する場面、体の前面に垂らした両腕を左右に揺らしながら「(磯山)さやかの垂れ乳ぶーらぶら」と本人を含めた舞台上の全員に歌わせたりする場面など、目をそむけたくなるような「キラー志村」ぶりも発揮されており、非常に不愉快に感じましたが、これも舞台ならではでしょう(コント中に志村さんが「最近のテレビは規制だなんだってうるさいからさ」とボヤく場面もありましたが、1場の『バカ殿様』でも磯山さやかさんの年齢を聞いた殿が黙ってしまう、ギャグの振りとはいえ磯山さんに面と向かって「デカいケツしてんな」と言う、といったような演出も見たうえでは、テレビは正しい方向に向かっているのではないかと思えてしまいました)。

 

2幕:1場 志村けん三味線独奏

熱心な志村ファンではない私は、面白い顔や面白い動きの志村けんが見たいだけなので、本人が見せたいという理由だけでジジイが楽器を演奏してるところを見せられても困っちゃうよなと思っていたのですが、私のようなライト層にも配慮してスポットライトが頭頂部だけを照らしてしまう、演奏を終えて後ろを向くとケツが出ていたことが分かる、などのユーモアも挟み込まれていたので、危惧していたほど退屈しなかったのですが、私が一番笑ったのは最後の曲( 「風林火山~月冴ゆ夜~」)のクライマックスで真剣な表情の志村の後ろに巨大な「魂」という赤い文字が徐々に浮かび上がってくるところでした。

 

2幕:2場『先づ健康』 ―松竹新喜劇より―

 

松竹新喜劇 藤山寛美 先づ健康 [DVD]

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 松竹新喜劇のリメイクです。オリジナルは見ていないので分かりませんが、それほど感動できるわけでも笑えるわけでもなく、「面白い志村」が見たい私にははっきり言ってかなり厳しかったです。中には涙を流している人もいたらしいですが、同じくライト志村ファンの同行者ふたりも「寝た」「志村が目の前にいるのに目を閉じてしまった」と語っていたし、親子連れで訪れていたキッズもそっぽを向いたりスマートフォンをいじったりしていたので、それほど不当な評価ではないと思います。

劇中で志村が「γ-GDP(ガンマジーディーピー)を「AKB48(エーケービーよんじゅうはち)」と言い間違えるというあまり上手くも面白くもないギャグをアドリブで披露していたのですが、それでも場内は爆笑に包まれており、少々過保護が過ぎるのではないかと思いました。

 

おまけ

「おまけ」として最後に変なおじさんが登場して志村魂は終了しました。変なおじさんムーブに合わせて自然と手拍子が発生している様は、よく訓練されたコアな志村ファンが客の大半を占めていることを物語っていました。

 

 

ところで、この志村魂の脚本・総合演出を担当しているラサール石井さんですが、本公演が始まる直前の7月25日に短文投稿サイトのツイッターでちょっとした騒動を起こしていたようです。

 

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投稿がすぐに削除された点とその内容から、特定の誰かへの私信を全体に公開してしまったものと思われます。

 

①私的な連絡先も住所も知らない

②「友達も連れてきていいですよ」という口調

③仕事関係者以外にフォローしているのは女性のコスプレイヤーくらいしかいない

 

上記の点からインターネット上でのみ関わりのあるコスプレイヤーを誘おうとしていたのでは、と推測されているようです。

 

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下記の投稿では相手をすっかり特定しているようですが、これ以上の詳細が明らかになっているのでしょうか。あるいは、言いたいことが先にあって、推測をあたかも事実のように書いてしまったのでしょうか。いや、まさか、思い過ごしであれば良いのですが……

  

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相手が女性であったとしても、自分が演出している舞台の見学を招待しているだけなので、個人的には何も責められる理由はないとは思います。

 

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少し寄り道が長くなりましたが、一度は見ておいて損はない舞台だと感じましたので、まだご覧になっていない方は劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。来年もあるかは分かりませんが……

アニマ浜口

「気合だ、気合だ、気合だ」
 
気が付くと私はそのフレーズを連呼していた。いつからそうしていたのか、なぜそうしているのかは分からなかった。”気合”という言葉の意味はおろか、自分が何者であるかすらも思い出せなかった。ただ一つ、私に”キョウコ”と呼ばれていた大柄な女性が、すっかり冷たくなった私の体に覆いかぶさり、泣き叫び、ひどく悲しんでいる光景だけは覚えていた。
 
「気合だ、気合だ、気合だ」
 
どこでもないこの場所で、きっと私は壊れたレコードのように永遠にこの意味の分からない言葉を叫び続けるのだろう。それでも絶望に陥っていないのは、その唯一覚えている光景が、なぜか私をおだやかな気持ちにさせるからだ。
 
 

 

11/3の日記

折原昌夫というプロレスラーは(本人曰く)本当は暴力が嫌いで動物を愛する優しい性格であったのにも関わらず悪役レスラーを演じなければならないというギャップによって精神をアレして試合が出来なくなってしまったのだけど、かように意に染まぬことをやり続けることは人に多大なストレスを与えるもので、その点では程度の差こそあれ「死んでくれ」と思いながら「お世話になっております」と言ったりしている我々会社勤めの人間にとっても他人事ではない。 

ということで日々の労働で溜まったストレスを解消すべく美味い飯でもしばき回したると意気込んで道中で拾った振ると風を切るいい音がする棒を振り振り訪れたランチ三千円也の串揚げ屋は臨時休業だった。そのまま美味いもん食わずに帰るのも悔しく、代替案としてそこからすぐ近くにある有名なうどん屋に行くことにした。 

到着すると開店時間から間もなかったにも関わらず、すでに店外に十余名の行列が出来ていたが、うどんなんて二度ほど吸(す)ったら終(しま)いだろうと思い並ぶことにした。ところがこれが大きな間違いで、待てど暮らせど列は進まず、そういう時に限って手ぶらで暇つぶしも出来ず、全てを店内にいるパンサーの変な髪形のやつと同じ髪型の店員のせいにして殺す殺すと思いながらガラス越しに睨み続けて九十分ほど経った頃ようやく店内に入ることが出来た。 

着席できたのはいいが、うどんはなかなか来ないし、向かいの席に座っていた女性二人組が、カレシが携帯電話のカバーを買ってくれたのだが普段自分が携帯電話を伏せて置いていることから画面をあまり見られたくないのだろうと思料して手帳のようなフタが出来るタイプを選んでくれて細かいところも見ているのだなあと感嘆した、だとか既婚者の男性に好意を伝えられ「ちゃった」だとか、他人からすればクソほどもどうでもいい惚れた腫れたに関する自慢話を臆面もなく大声で繰り広げていたので死んでくれという気持ちがパンサーから完全にシフトした。自分が女性だったらお前らみたいなやつのせいで女がバカにされるのだと憤ったと思う。

彼女たちの席からならいまだに途切れない外の行列は見えているはずなのに「ちょと並ぶけど良いお店だよね~」なんつってペチャクチャやり続けてたまに思い出したように麺をチロチロ舐めるばかりでうどんは一向に減らない。佐野実みたいな店主が出てきて黙って食えと叫んでバケツで水をぶっかけてくれないものかと思った。こないだの高校卒業して十五年後の同窓会でどうしたとか言っていたのでたぶん三十三歳くらいのはずで、ニホンザルなら死んでる歳だ。エサすぐ平らげるからサルの方が幾分マシか。 

うどんは麺が固めの丸亀製麺という感じだったので二度と行かない。

 

「自白」

 

そうです、私が変なおじさんです。